Copilot CoworkとCopilot Creditsとは?AIに仕事を任せる時代の新しい仕組み
2026.09.29
Microsoft 365 Copilotは、メール作成や会議の要約、資料作成などを支援するAIとして多くの企業で活用されています。そんなCopilotに新たに加わったのが「Copilot Cowork」です。
一方で、Copilot Coworkを理解するうえで欠かせないのが「Copilot Credits」という仕組みです。本記事では、Copilot Coworkの概要と、利用時に知っておきたいCopilot Creditsの仕組み、消費量の考え方、運用時の注意点についてわかりやすく解説します。
Copilot Coworkとは?Copilot Chatとの違い
Copilot Coworkは、Microsoft 365 Copilotを利用する職場または学校アカウント向けに提供される、エージェント型のサービスです。ユーザーが目的を伝えると、関連する情報の収集、整理、成果物の作成、業務アクションの実行までを支援します。
これまでのCopilot Chatは、質問への回答や文章作成、要約など、一つひとつの作業を支援することが得意でした。一方のCopilot Coworkは、ユーザーがゴールを伝えることで、情報収集、分析、成果物作成に加え、メール送信、会議設定、Teamsへの投稿、ファイル操作などの業務アクションまで支援できます。外部に影響する操作については、ユーザーが内容を確認・承認したうえで実行します。
例えば営業担当者が「来週の顧客訪問に向けて準備をしたい」と依頼した場合、関連するメールや会議履歴、過去の提案資料などを収集し、商談に向けたブリーフィング資料や提案書のドラフト作成まで実行できます。また、管理職が「今週の業務状況をまとめてほしい」と依頼すれば、予定表や関連情報を横断的に確認し、週次レポートのたたき台を作成することも可能です。
Copilot ChatとCopilot Coworkは似た機能に見えますが、それぞれの役割を理解して使い分けることで、より効果的に活用できます。
Copilot Creditsとは?消費量を決める主な4つの要素
Copilot Coworkを利用するうえで知っておきたいのがCopilot Creditsです。Copilot CreditsはCopilot Cowork専用に作られたものではなく、Copilot Studio、Dynamics 365やPower Platformの対象AI機能、Work IQ APIなど、使用量ベース課金の対象となるMicrosoftサービスで共通して使用される単位です。
Copilot Coworkを利用するには、前提としてMicrosoft 365 Copilotのユーザーライセンスが必要です。加えて、管理者によるCopilot Coworkの有効化と、Copilot Creditsの使用量ベース課金設定が必要になります。Copilot Coworkのタスクを実行すると、タスクの内容や処理量に応じてCopilot Creditsが消費されます。なお、Microsoft 365 Copilotライセンスには、Copilot Coworkで使用できるCopilot Creditsは含まれていません。
Copilot Creditsの消費量は、Copilot Coworkの単純な利用時間だけで決まるものではありません。主に「利用するAIモデル」「参照する情報量」「タスク実行に必要な処理量・実行時間」「利用するツールやアクション」の組み合わせによって変動します。
① 利用するAIモデル(Models)
利用するAIモデルによって、回答品質、処理速度、Copilot Creditsの消費量は変わります。高度な推論を行うモデルや高い処理強度を利用する場合は、一般に消費量が大きくなる可能性があります。短い要約と経営分析レポートでは、AIに求められる推論量や処理量そのものが異なります。
② 参照する情報量(Context)
メール数通を確認するだけの場合と、数か月分のメール・会議履歴・提案資料を横断的に調査する場合では、AIが読み込むデータ量が大きく異なります。参照する情報が増えるほど消費量も増える傾向があります。
③ タスク実行に必要な処理量・実行時間(Runtime)
例えば週報作成であれば情報収集とレポート生成程度で済みますが、商談準備であれば情報収集、分析、資料作成など複数工程が発生します。実行するプロセスが増えるほど消費量も大きくなります。
④ 利用するツールやアクション(Tools)
単純な文章生成よりも、WordやExcelへの出力、メール作成、ファイル操作など複数の機能を利用するタスクの方が消費量は増加します。AIが実際に「業務を実行する量」が多いほどCreditsも多く必要になります。

実際どのくらいCreditsを消費するの?
多くの方が気になるのは、実際にどれくらいのコストが発生するのかではないでしょうか。
2026年9月時点で、Microsoft Copilot Studioの従量課金メーターでは、1 Copilot Creditあたり0.01米ドルが基準価格として示されています。ただし、実際の請求額は契約形態、為替、税、CSPでの提供条件などによって異なる場合があります。
Copilot Coworkでは、タスクの複雑さに応じて消費量が変動します。Microsoftが公開している参考例として、主に以下の3つに分類されています。
※以下の分類とクレジット数は、Microsoftが公開している代表的なタスクに基づく概算値です。実際の消費量を保証するものではなく、利用するモデル、処理時間、参照する情報量、利用するツールやアクションによって変動します。
■軽量タスク(Light)
少数の情報源を参照し、成果物が1つ程度のケースです。例えば、
・今週の重要会議一覧を作成する
・週次報告のドラフトを作成する
・個人向けの簡易サマリーを作成する
といった用途が該当します。
実行の推定クレジットは100〜300クレジットで、金額換算すると約1〜3ドル程度です。
■中量タスク(Medium)
複数の情報源を参照し、複数の成果物を作成するケースです。例えば、
・顧客訪問の事前準備
・商談ブリーフィング資料作成
・関連メールやファイルの調査と提案資料作成
などが該当します。
実行の推定クレジットは300〜700クレジットで、金額換算すると約3〜7ドル程度です。
■重量タスク(Heavy)
大量のデータ分析や深い推論を伴うケースです。例えば、
・半年分の利用データ分析
・部門横断のレポート作成
・経営層向けの分析資料作成
などが該当します。
実行の推定クレジットは700クレジット以上で、利用するデータ量や成果物の数によってさらに増加する可能性があります。
もちろん実際の利用量は前段で記載した4つの要素などによっても変動するため、こちらはあくまで参考値として考える必要があります。
利用状況の確認と運用管理
Copilot Coworkでは、実行中または完了済みのタスクで「/cost」コマンドを入力すると、そのセッションで消費したCopilot Creditsの概算値や、当月の利用量、残りの利用可能量を確認できます。ただし、表示される値は正式な請求額ではなく、個々のアクション別・操作別の詳細な内訳を示すものでもありません。そのため、日常的な目安の確認には有効ですが、正式な利用状況や請求確認には、管理者向けのコスト管理画面を利用する必要があります。
また、Copilot Creditsはテナント全体で共通の利用基盤として管理されます。管理者は、Microsoft 365管理センターのコスト管理機能から、組織全体の消費量や残容量を確認できるほか、ユーザー、グループ、サービス、エージェント別の利用状況を分析し、支出ポリシー、利用上限、アラートなどを設定できます。

※本ブログの情報は2026年9月時点の情報です。Microsoft 365 Copilot、Copilot Cowork、Copilot Creditsに関する提供条件、価格、管理機能は変更される可能性があります。
※Copilot Creditsには、従量課金や事前購入型の提供形態があります。実際の契約条件、請求額、利用可能な機能は、契約形態、テナント設定、提供チャネルによって異なる場合があるため、導入を検討される際はMicrosoftの公式情報および販売パートナーにご確認ください。
まとめ
Copilot Coworkは、ユーザーが目的を伝えることで、必要な情報の収集、分析、成果物の作成、業務アクションまでを一連のタスクとして支援するエージェント型のサービスです。これまで人が複数のアプリや情報源を行き来しながら進めていた業務を、より効率的に実行できる可能性があります。
一方で、Copilot Coworkの利用量はCopilot Creditsとして計測されるため、導入時にはライセンスの有無だけでなく、想定ユーザー数、利用頻度、タスクの複雑さを踏まえたコスト管理が必要です。まずは対象業務を限定して利用を開始し、/costや管理者向けのコスト管理機能で実績値を確認しながら、利用範囲を段階的に広げていく運用が現実的です。
ピーエスシーはMicrosoftのCSPパートナーとして、Microsoft 365 CopilotやCopilot Creditsのご提供だけでなく、導入検討時のご相談や活用支援、Copilotワークショップなども実施しています。Copilot Coworkの活用方法や運用設計についてご興味がございましたら、お気軽にご相談ください。
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