システム管理者が知っておくべきEOSとEOLの違い。
2025.01.27
IT業界やテクノロジー製品に関連する話題でよく聞く用語に、「EOS」(End of Service / End of Support)や「EOL」(End of Life)があります。これらは製品やサービスのライフサイクルにおいて重要な節目を示すもので、各フェーズが持つ意味を理解することが、システム管理やセキュリティリスクを適切に管理するために役立ちます。
本記事では、EOSの2つの意味(End of ServiceとEnd of Support)とEOLの違いについて詳しく説明します。
EOS(End of Support)とは?
End of Support(EOS)は、製品やサービスに対する公式サポートが終了するタイミングを指します。これにより、メーカーやサービスプロバイダーは、以下のようなサポートを提供しなくなります
・セキュリティアップデート
・バグ修正
技術サポート
#End of Supportの影響
・セキュリティリスク:セキュリティパッチが提供されなくなるため、新たに発見された脆弱性が放置されるリスクがあります。
・トラブル対応:技術的な問題が発生しても、公式なサポートを受けられないため、ユーザーは自己解決するか、非公式のサポートに頼る必要があります。
例えば、Windows 7は2020年1月14日にEnd of Supportを迎えました。これにより、Microsoftはセキュリティアップデートや技術サポートを提供しなくなりましたが、製品自体の利用は引き続き可能です。ただし、新たな脆弱性やバグが見つかっても対処されることはなく、ユーザーは自分で対応するか、リスクを受け入れて使用することになります。
EOS(End of Service)とは?
End of Service(EOS)は、特定の製品やサービスの提供自体が終了するタイミングを指します。これはクラウドサービスやサブスクリプションベースのサービスによく見られ、サービスが停止されるとユーザーはその機能やサービスを利用できなくなります。
#End of Serviceの影響
・サービス停止:そのサービスが完全に利用できなくなります。これにより、システムやプロセスの変更、他の代替サービスへの移行が必要になります。
・データの取り扱い:サービス終了時にはデータの移行やバックアップが必要になる場合があります。
例えば、あるクラウドストレージサービスがEOSを迎えた場合、そのサービス上のファイルやデータにアクセスできなくなるため、事前にデータをローカルにバックアップするか、他のクラウドサービスに移行する必要があります。
EOL(End of Life)とは?
EOL(End of Life)とは、製品やサービスの寿命が尽きることを指します。EOLに達した製品は、メーカーがそれを正式に終了し、新しいバージョンや代替製品に置き換えられる段階です。このタイミングでは、販売や製造が完全に停止され、サポートもすべて終了します。
#End of Lifeの影響
・製品の利用停止:新しいバージョンへの移行が必要になる場合が多く、古い製品の利用が推奨されなくなります。
・サポート停止:EOL製品は公式なサポートが一切提供されなくなるため、製品の故障や不具合に対する対応ができなくなります。
例えば、Windows XPは2014年にEOLを迎えました。この時点で、Microsoftはすべてのサポートと販売を終了し、Windows XPを引き続き利用することは推奨されなくなりました。
EOS(End of Support/End of Service)とEOLの違い
それでは三者の違いを比較してみましょう。
EOS(End of Support)は、製品やサービスのサポートが終了し、セキュリティリスクや技術的な問題の対処が困難になることで、EOS(End of Service)は、特定のサービスが完全に停止され、利用が不可能になることを指します。EOL(End of Life)は、製品やサービス自体が寿命を迎え、販売やサポートが完全に終了することです。
これらのライフサイクルを理解し、適切なタイミングで製品やサービスの移行を計画することは、セキュリティリスクを最小限に抑え、業務やシステムの円滑な運営に不可欠です。
まとめ
本記事では、EOSの2つの意味(End of ServiceとEnd of Support)とEOLについてご説明させていただきました。
ピーエスシーではMicrosoftライセンスの販売を行っておりますので、製品やサービスの移行をご検討の際はぜひお問合せください!